患者様に寄り添い「自分らしい生活」をサポート作業療法学科
4年課程(昼間)/定員24名(男女)/付与される称号:高度専門士

学科紹介
知識・技術・こころを学び、
生活に障がいを持つ人をサポート。
作業療法士とは、身体的・精神的な機能に障がいを持つ人々に関わる職業です。障がいを持つ人が置かれている状況により関わり方も千差万別で、多様な対応ができる人材が望まれます。本学科には、資格取得に必要な知識や技術だけでなく、豊かな人間性を構築できるカリキュラムも組まれています。障がいを持った人々は身の回りの動作が辛くなったり、人とのコミュニケーションが困難になったりするなど、家庭や社会で生活しにくくなることがあります。作業療法士はその生活のしづらさの原因を、身体的・精神的・環境的側面などの様々な方向から分析します。作業療法の特長は、多くの作業活動を用いて、生きがいや意欲を引き出すよう関わることができる点にあります。色々な治療手段を用い、障がいを持っている全ての人が、その人らしく生活できるようサポートするのが作業療法です。
- 本学科の特長
-
- 一人ひとりの個性を大切に、作業療法士になるための知識・技術を教員一同で指導します。
- 初めての医療系の授業も楽しく学べるよう、小グループでの学習や個別指導を行います。
- 国家試験合格をめざした特別講義に力を入れています。
- 病院などの学外で行う実習を多く取り入れています。
- WFOT(世界作業療法士連盟)認定の学科です。
- 取得できる資格
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作業療法士国家試験受験資格
厚生労働大臣指定の作業療法士養成校である本校では、卒業と同時に作業療法士国家試験の受験資格が取得できます。 - めざす資格
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- 福祉住環境コーディネーター
- 卒業後の活躍の場
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- 総合病院、大学附属病院、リハビリテーションセンターなどの医療機関
- 介護老人保健施設、デイサービスなどの高齢者介護・福祉施設
- 精神科病院、精神保健福祉センターなどの精神障がい分野
- 発達支援センター、療育センターなどの発達障がい分野
- 保健所、保健センターなどの行政機関 など
- 作業療法士へのステップ
-
本学科の卒業時には高度専門士の称号が付与されます。高度専門士には大学卒業者と同様に大学院への入学資格が与えられますので、本学科を卒業した後には、大学院への道を選択し、修士さらには博士の学位を取得することもできます。
学科DATA
2022度(2023年3月卒業生)
- 専門職就職率
- 100%
2019年3月〜2023年3月卒業生
過去5年平均
- 作業療法士
国家試験合格率 - 82.4%全国平均合格率80.8%
2022年度就職状況(分野)
卒業生就職先例※一部抜粋、敬称略、順不同
- 公益財団法人湯浅報恩会 寿泉堂綜合病院
- 医療法人誠励会 ひらた中央病院
- 社会医療法人秀公会 あづま脳神経外科病院
- 一般財団法人 新田目病院
- 医療法人辰星会 枡記念病院
- 医療法人社団博英会 介護老人保健施設 ニコニコリハビリ
卒業後の主な活躍の場※一部抜粋
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医療機関
総合病院、大学附属病院、リハビリテーションセンターなど
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高齢者介護・福祉施設
介護老人保健施設、デイサービスなど
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精神障がい分野
精神科病院、精神保健福祉センターなど
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発達障がい分野
発達支援センター、療育センターなど
-
行政機関
保健所、保健センターなど
カリキュラム
※一部抜粋-
1年次社会人としての教養※を身につけ、医療人としての基礎医学知識を学びます
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[1] 教員同行型施設見学で利用者様や職員などの実際を学びます。 [2] 学年を跨いだグループ活動の中で、学生生活や日々の学習、試験などの相談ができます。
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2年次作業療法の専門知識と技術を学びます
-
[1] 医学科目の学習も学科教員が全力でサポートします。 [2] 様々な技術は「見て」「考え」「やってみる」のステップで学びます。
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3年次“根拠ある”作業療法の知識と技術、そして実践力を身につけます
-
[1] 実習指導者や卒業生(非常勤講師)による実践的な講義と演習を取り入れています。 [2] 放課後などの時間でも教員が授業や実技の復習に関わり、サポートします。
-
4年次臨床実習を中心に実践的な考え方を学びます
-
[1] クリニカル・クラークシップ(作業療法参加型実習)を基盤とし、実践に即した考え方やスキルを深めます。 [2] 多くの実習施設で本校の卒業生が実習指導者となっていますので、学校と連携した実習が可能です。
[作業療法評価学Ⅲ]
この授業では、積み木やボールなど様々な物品を使用し、障がいを持つ方の日常生活における動作のレベルを評価・測定する方法を学びます。障がいを持つ人が置かれている状況により関わり方も千差万別で、多様な対応ができる人材を育てるべく、数多くの評価・測定方法を学びます。


現場で使われている道具や器具を使用し、知識・技術を身につけます。

グループでの演習を数多く取り入れながら実践的に学びます。
作業療法学科 教員紹介

たかの しんいち高野 真一
- 資格、学位等
- 作業療法士
- 担当科目
- 末梢神経系作業療法学/義肢装具学/運動学Ⅱ/作業療法演習
臨床現場の面白さを伝えます
当校を卒業後、県内の病院に勤務し、山間部を中心に訪問リハビリテーションや施設の通所サービスに携わってきました。知識技術だけでなく、実際に働く(臨床現場の)面白さを伝え、「やっぱり作業療法士になりたい!」を持ち続けながら勉学に励めるよう支援できればと思っています。

たかの しんいち高野 真一
- 資格、学位等
- 作業療法士
- 担当科目
- 末梢神経系作業療法学/義肢装具学/運動学Ⅱ/作業療法演習
臨床現場の面白さを伝えます
当校を卒業後、県内の病院に勤務し、山間部を中心に訪問リハビリテーションや施設の通所サービスに携わってきました。知識技術だけでなく、実際に働く(臨床現場の)面白さを伝え、「やっぱり作業療法士になりたい!」を持ち続けながら勉学に励めるよう支援できればと思っています。

たかの しんいち高野 真一
- 担当科目
- 末梢神経系作業療法学/義肢装具学/運動学Ⅱ/作業療法演習
作業療法士
臨床現場の面白さを伝えます
当校を卒業後、県内の病院に勤務し、山間部を中心に訪問リハビリテーションや施設の通所サービスに携わってきました。知識技術だけでなく、実際に働く(臨床現場の)面白さを伝え、「やっぱり作業療法士になりたい!」を持ち続けながら勉学に励めるよう支援できればと思っています。

うすい しゅんすけ薄井 俊介
- 担当科目
- 福祉住環境論/レクリエーション/医療倫理・職業倫理/作業療法管理学 など
作業療法士/修士(学術)/福祉住環境コーディネーター2級
楽しさを伝え、生活を考える
社会人を経験してから作業療法士を目指し、身体障害、老年期、精神障害と経験を重ね、教育の場に入りました。学生に作業療法の楽しさを伝え、対象者の生活を考えることのできる人材を育てたいと考えています。また作業療法士としての卒後教育、生涯教育にも注力します。

はがわ たかゆき羽川 孝幸
- 担当科目
- 精神科作業療法治療学/作業療法概論/作業療法評価学Ⅰ/作業療法研究法Ⅰ・Ⅱ/障がい者スポーツ/作業療法評価演習 など
作業療法士/修士(情報学)/障がい者スポーツ指導員
対象者の気持ちを考えた実践を
臨床では精神障害の方の支援を行ってきました。人との関わりは専門知識の習得だけではうまくいきません。対象者の気持ちや考えを汲んだ実践ができるように、一緒に考えていきましょう。

うすい じゅんこ薄井 純子
- 担当科目
- 運動学Ⅰ/リハビリテーション医学/レクリエーション/基礎作業療法学/中枢神経系作業療法学/作業療法評価学Ⅲ/老年学
作業療法士/修士(学術)
医療現場での笑顔と「ありがとう!」のために
先が見えずに不安や苦しさを抱えた患者さんの思いを受け止め、一緒に前を向いてリハビリを続けていくと、いつのまにか患者さんの笑顔がみえてきます。その笑顔と退院時の「ありがとう!」の言葉をいただけたとき、本当にこの仕事に携われてよかったと感じます。作業療法士として働く喜びを学生に伝えていきたいと思います。

うちしば ゆうき内柴 佑基
- 担当科目
- 解剖学Ⅱ/老年学/内部障害学/作業療法評価学Ⅱ,Ⅲ/内部障害作業療法学/老年期作業療法学/高次脳機能治療学 など
作業療法士/修士(障害科学)/認定作業療法士/認知症ケア専門士
感謝の言葉をいただける作業療法士に
臨床では、身体障害や老年期を中心として経験しました。
作業療法士という仕事は、対象者の人生や生活に寄り添い、支援することが大事だと感じております。
感謝の言葉をいただける作業療法士になれるように、一緒に学びましょう。

たなか きぬよ田中 絹代
- 担当科目
- 発達障害作業療法学/地域作業療法学/人間発達学/小児科学/生理学Ⅱ など
作業療法士/修士(開発学)
視野の広い作業療法士の育成を
日本では肢体不自由児施設に勤務、マレーシアでは国際協力機構(JICA)やNGOに所属し、地域リハビリテーション(CBR)や障がい児に携わっていました。障害を持った子どもだけでなく、家族支援や地域社会支援まで視野に入れた作業療法士の育成を目指しています。

作業療法学科

リハビリの目標は十人十色。
一人ひとりの物語に
寄り添える存在になりたい。
相楽 優菜さん2015年度卒業
勤務先
医療法人社団三成会 南東北春日リハビリテーション病院
私が担当しているのは脳血管疾患や脊椎損傷などの治療を終えた回復期の方たちです。食事をする、お風呂に入るなどの生活行為を中心にリハビリを行なっています。リハビリは、患者様が自主的に取り組むことで初めて回復につながります。だからこそ、その患者様にとって最善のリハビリ方法を一緒に考え、前向きな気持ちで取り組めるよう支援しています。「今日はこれができるようになった」「昨日よりも上手にできた」など、患者様のできることに目を向けて声を掛けるようにしています。
今の病院では、1人の作業療法士が1人の患者様を長く担当します。入院中の患者様だけでなく、退所後も継続して通院する方も多いので、回復していく過程を長く見届けられるのが嬉しいですね。元々、子どもに関わる仕事もやりたいと思っていたので、いつか小児リハビリにも携われるようになりたいと思っています。
作業療法士の仕事は、元通りに身体を動かせるようにすることではありません。リハビリの目標は人によって異なります。ただ「歩けるようになる」ではなく「歩けるようになって畑仕事に戻り、採れた野菜を孫たちにふるまいたい」とか、「手が動かせるようになる」ではなく「以前のように包丁を握って料理がしたい」というように、一人ひとりに“目標=物語”があります。それに寄り添える作業療法士になりたいですね。